2021年03月09日
日本は昔から葬式を盛大に執り行う文化がありました。葬式は故人をしのび、故人と根性の別れをする大切な場であるとともに、親せきや知人の社交の場でもあったからです。そのため葬儀終了後には、盛大な食事会を開き酒を酌み交わし故人をしのんでいました。
しかし現代ではこうした葬儀が重要視されなくなっています。できるだけ家族だけで、静かに送り出してあげたいと希望する家族の思いが強くなり、家族葬や直葬を選択する人が多くなっています。家族葬の良いところは、身内だけでじっくりと故人に向き合ってお別れをできるところにあります。
参列者に余計な気配りをしたり、食事をふるまう必要もありません。香典返しに奔走する人用もなく、静かに落ち着いたアットホームな葬式にすることができます。また直葬も大きな会場を用意したり、多くの費用をかけずに済むというメリットがあります。
お別れの読経やセレモニーも簡略化され、ひっそりと葬儀を行うことができます。コロナ感染拡大で感染リスクを軽減するためにも、昨今は特に直葬を選択する人が増えています。家族葬や直葬といった葬式は、今日の希薄化した人間関係や他人に干渉されないといった価値観を重要視する人が多いことを顕著に表しているといえるでしょう。